鈴木杏

鈴木杏は、若手女優の中で異彩を放っています。
特別可愛くも美人でもない鈴木杏が人気になっているのは、ひとえに女優としての実力の為です。
勝手の大竹しのぶの登場の頃を髣髴とさせるものがありますが、大竹しのぶほど鈴木杏は、エモ―シャルな爆発力はないにしても、その可能性は大竹しのぶ以上かもしれません。
鈴木杏の母方の祖母がイギリス人と言う事もあって、どことなく外国人の雰囲気の顔立ちですが、彼女の顔のパフォーマンス、特に目線の使い方は秀逸で、この若さで歌舞伎のような見栄を張れる演技は、子役からの芸歴の長さがそうさせているのか、もともとの才能なのか、あるいはその両方なのかハッキリしませんが、CM、TVドラマ、映画、舞台と、さまざまな分野から注目されている事は確かです。
TBSのドラマ「青い鳥」で注目され、関西テレビ放送の「がんばっていきまっしょい」では主役の篠村悦子役を好演し、映画の田中麗奈との違いをまざまざ示してくれましたが、TVドラマが不出来なぶん、鈴木杏の演技力だけが目立った結果になりました。
鈴木杏はTVドラマで目立つと言っても、作品的に恵まれているかと言えば、決してそうは思えません。
せいぜい恩田陸の小説が原作の「六番目の小夜子」ぐらいが注目すべきドラマで、人気と実力が乖離するのがTVドラマの世界ですが、鈴木杏が今の時点で殊更TVドラマで人気が出ても、特別彼女のためにもなりません。
鈴木杏の評価は、安直なドラマしか作っていないTVドラマの分野より、映画や舞台で高まっています。
工藤夕貴の主演したハリウッド映画の「ヒマラヤ杉に降る雪」や蜷川幸雄氏が監督をした「青の炎」、がGacktの原案で出来た「MOONCHILD」、北野武監督の「監督・ばんざい!」、森田芳光監督の手でリメークされた「 椿三十郎」など、話題作に多く起用されています。
アニメ映画の吹き替えもやっていますが、映画業界では、演技派として鈴木杏は既に認められているといえるでしょう。
鈴木杏の舞台となると、「奇跡の人」を大竹しのぶと競演して、見事に演じきりましたが、や蜷川幸雄氏の演出で「ハムレット」、「ロミオとジュリエット」を続けざまに藤原竜也と鈴木杏は競演しましたが、野田秀樹作の「白夜の女騎士」を
蜷川幸雄氏の演出で、出演しています。
かなり蜷川幸雄氏に贔屓にされているようで、舞台のほうが内容の濃い作品と演出家に恵まれています。
これだけキャリアを積んで来ると、鈴木杏の次の出演作品が気になりますが、語学留学でニュヨークへ行くそうですが、語学とともに演劇の勉強もしてくれば良いのにと思います。